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宗教戦争はなぜ起きるのか。その原因を歴史から紐解きます。現在の日本で逆になぜ起きないのか。世界で今もなお宗教戦争が絶えない中、宗教戦争が日本で起きない2つの鍵を紹介します …
特集はこちらの目次よりどうぞ。↓
第1回 宗教法人の始め方 (付録;宗教団体一覧【2019最新版】)
第6回 危ない宗教団体ランキング
第8回 宗教の種類がわかる4つの基準【日本一わかりやすい宗教の教科書】
第9回 宗教と芸能人の意外な繋がり
第10回 日本の怖い宗教【5つのカルト宗教団体】
第11回 宗教を日本人が嫌いになるたった1つの理由
第12回 宗教のやばい話3選【日本三大カルト】
第13回 宗教が2chで叩かれる3つの理由
第14回 宗教は漫画から学ぶ時代?【宗教漫画9選】
第15回 宗教戦争が日本で起きない2つの鍵
第16回 宗教団体アレフで続く公安の監視
現在では、戦争は日本人に馴染みのない話かもしれません。
しかし、戦争という言葉を変えテロという小規模な戦争が世界中で起こっています。日本でもオウム真理教の地下鉄サリン事件は、まさに小さな宗教戦争だったのかもしれません。
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目次はこちら
宗教とは
宗教とは人や自然の力を超越した存在、言わば神を中心とする概念の事です。
英語(Religion)にもあるように、神と人を再び結びつけると言う考え方で、本来は神秘的で美しいものです。しかし、美し過ぎるものは時として人を惑わせてしまいます。そういった時に衝突してしまうのが正しさです。
正しさは本来、自分の中だけにあるべきものですが、正しさを他人に押し付けてしまうと、対立が起き戦争へと発展してしまうのです。
宗教戦争
宗教戦争には本当の意味があります。
広義の意味で宗教問題が重要な理由となって起こった戦争全般について用いられますが、本来の意味では、宗教改革を契機として起こった新旧両派間の一連の戦争を意味します。しかし、必ずしも宗教上の対立のみではなく、政治的な利害も複雑にからみ、深刻な戦争へと変貌してしまいます。
宗教戦争の原因
人類の歴史における戦争の大半において、宗教が確かに一役を果たしてきたという点は否定できまません。
例えば、イスラム教ではジハード(聖戦)という言葉がありますが、アメリカで起こった9・11同時多発テロのようにイスラム教領土の拡大と防衛のための戦いが一部で正当化される場合もあります。
実際には、一般に宗教戦争と呼ばれる戦争は必ずしも宗教対立のみではなく、程度の差こそあれ、その原因は政治権力や経済的な利害も複雑に絡み合っている場合がほとんどでしょう。
世界であった宗教戦争の歴史
世界の主な宗教戦争をまとめました。
宗教戦争の歴史は、主にキリスト教のカトリックとプロテスタントによる宗派の対立が戦争の引き金となっています。12世紀末から13世紀の初めにかけて行われたアルビジョア十字軍が最も古い宗教戦争だと言われています。
- カッペル戦争(キリスト教宗派の戦争)
- シュマルカルデン戦争(キリスト教宗派の戦争)
- ユグノー戦争(キリスト教宗派の戦争)
- 八十年戦争(キリスト教宗派の戦争)
- 三十年戦争(キリスト教宗派の戦争)
- ポソ宗教戦争(イスラム教とキリスト教の戦争)
- シリア内戦/ISIL
最も最近にあった宗教戦争はイラク戦争でしょう。
宗教戦争から名を変え、対テロ戦争とも呼ばれ現在も続いています。ISILと世界各国の戦争が続いています。イスラム教徒と非イスラム教徒の対立の構図として注目されています。
日本であった宗教戦争の歴史
日本では宗教戦争がない。
という人もいますが、実は日本でも宗教戦争はありました。日本最古の宗教戦争として有名なのが、仏教を国の宗教として公式に受け入れるかどうかを巡って争われた、蘇我氏と物部氏の争い(丁未の乱)です。物部氏を中心としていた仏教反対派の発言力が衰え、仏教の国内浸透が本格化したのです。
他にも宗教戦争は少なくありません。キリスト教の宗教戦争と言えば、キリシタンの迫害や飢饉をきっかけとした島原の乱でしょう。江戸時代初期に起こった日本の歴史上最大規模の一揆であり、幕末以前では最後の本格的な内戦でした。異国の宗教が原因(キリスト教の教えは幕府の身分制度に反する)といった支持が多く、幕府は外国との交際を制限し鎖国が始まってゆくのでした。
宗教戦争が日本で起きない2つの鍵
宗教戦争が日本で起きない理由が2つあります。
一方で、世間を騒がせる事件となるような危ないカルト集団にはこの2つが欠けています。私達が日常生活で宗教をあまり意識しない理由も実はこの2つが大切な役割を果たしてくれていると言われています。
第1の鍵「政教分離」
第1の鍵は政教分離です。政教分離とは、国によって違います。
特に日本では海外に比べて最も厳格な憲法(国の宗教的活動の禁止)によって定められています。諸外国の多くでも、今や政教分離というルールは当たり前となりつつあり、日本で国家神道は戦後GHQによって廃止されています。しかし、実際に日本で政教分離の基礎を作ったのは織田信長だと言われています。
戦国時代には、お坊さんが武装(僧兵)したり、座と呼ばれる市場や関所と呼ばれる地域経済を実質的に支配し、経済力は勿論、軍事力や政治力など大きな影響力を持っていました。楽市楽座(自由取引市場)や関所を廃止し、既得権益などが削がれていったのです。この考え方を秀吉や家康が継承してゆき、日本では宗教戦争がなくなったと言われています。
第2の鍵「宗教観」
第2の鍵は日本人の宗教観です。
日本人の多くは、キリストの誕生日であるクリスマスを祝い、大晦日には除夜の鐘を聞きにお寺に行き、正月には神社に初詣に行きます。こういった文化を海外の人が見ると、日本の宗教観は不思議だと思われても仕方ありません。
日本の宗教観は和食のようだと言われています。和食にはメインディッシュがありません、ようは特定の宗教だけを特別視するのではなく、全ての宗教に共通する倫理観や哲学を大切にする考え方が独特の宗教観だと言われる所以でしょう。何かを信じると言うより、何かを敬うという表現の方が近いのではないでしょうか。
ようは、信じる宗教は違っても共通したテーマ(幸せになること)は一緒で仲良くしようという、和の心でしょう。
まとめ
日本では宗教を原因とした争い事や揉め事はほとんどありません。
しかし、世界を見渡せば他宗教の排除や批判、差別も少なくありません。実際に、世界の宗教家から日本人の宗教観が期待され、注目されているという話をよく聞きます。
次の特集はこちらからどうぞ。↓
あとがき
宗教の本質は幸せになる事でしょう。
その方法は1つではなく、様々な方法があっても良いと思います。そういった価値観は、日本の半数近くが自称無宗教だと言っている日本人にピッタリなのではないでしょうか。
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