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この記事はえらてんチャンネルのYouTubeの内容を文字起こした記事になります。島田裕巳の公式HPはこちらからどうぞ。こちらの記事で紹介した動画は、記事の最後にリンクしています。個人的に大好きなYouTubeチャンネルの1つで、歯に衣着せぬ物言いがたまりません。動画を見るほど時間が無い人はこちらの記事が役に立ちます。えらてんチャンネルで他に文字起こした記事はこちらのカテゴリーよりご覧ください。
宗教.jpでもヤマギシ会の特集を組みました、こちらの目次からどうぞ。↓
第2回 ヤマギシズムって何?【ヤマギシ会で知っておくべき3つの考え方】
第3回 ヤマギシ会の有名人・芸能人を徹底調査【2019最新版】
第4回 ヤマギシ村はどこ?【入村完全マニュアル】ヤマギシ村ネットでは教えてくれない真実
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今日はですね、宗教学者で非常に著作もたくさん出されていて、現在は東京女子大の先生、
非常勤講師です。
をされている島田裕巳先生にお越しいただきまして、ヤマギシ会の事について教えて頂けるという事ですね。
ヤマギシ会という宗教団体みたいなという事ですよね。
目次はこちら
ヤマギシ会
法律的には、農事組合法人というんです。だから共同農場というような形を取ってるところで、宗教法人ではない。だから宗教じゃないんですよね。
私が大学4年生の時に宗教学のゼミで、新宗教運動の調査・研究っていう忘れもしないゼミがありまして、そのゼミっていうのは柳川啓一っていう先生がやってたんですけれど、学生に当時流行っていた珍しいその新しい宗教の団体に潜り込んで調査しろっていう、今考えるとちょっと、やっていいの?っていうようなそういうようなゼミをやって、その時に僕はヤマギシ会に行ったんですよね。
当時ヤマギシ会っていうのはコミューンみたいなものとして若い人たちに関心を持たれていて、特に学生運動で挫折したような人たちが数多く入っているっていうのが1970年代の真ん中くらいの状況だったんです。
養鶏の普及から宗教団体へ
ヤマギシ会っていうのは大まかに言うとどういう団体なんでしょうか。
元々は養鶏家の団体。鶏を飼ってる。ヤマギシ式養鶏法というのがあって、それを普及させるためにっていうんで1953年に、昭和28年に出来たんです。だけど合わせてそれだけじゃなくて、理想の社会を作ろうっていうんでヤマギシ会っていうのも同時に作った。
で、最初は本当に養鶏をみんなに普及させるってことだけをやってたんですけれど、途中で百万羽科学工業養鶏株式会社という100万羽の鶏を飼うっていう、そういう養鶏場を作るっていう計画をぶち上げて、そしたらヤマギシ会の会員の人たちが熱狂して、財産を伝播と売り払って三重県で始まるんですけどそこに集まってきたと。それが共同生活をする原型になったんです。
そこから養鶏だけじゃなくて、例えば豚とか牛とかそういうのもやり、野菜も作りっていうんで総合的な農業産業みたいな、米もやってますから。そういうものとして発展していったという、そう言う組織ですね。
私のイメージでは全財産を出して共同で暮らす、ユートピアを作るみたいな、そういうヤマギシ会ってイメージがあるんですけど、元々そうではなくて、養鶏家の団体だったのが100万羽飼うんだという風にして、言ったことによって会員が熱狂して宗教チックになっていったというか、という経緯があるんですね。
百万羽っていうその株式会社の時は、給料を高く出すっていうのが宣伝文句にしたくらいで、その後に無所有一体っていう事を言い出すんですよね。何も所有しないでみんな一緒っていう、そういうことを言い出すんですけれど、だから後から無所有っていう考え方が出て来たっていう風に見た方が良いのかもしれないですが、確かにヤマギシ会に入るときは財産を全部出して家族もみんな一緒でそれで入っていくっていうそう言う組織ですよね。
ヤマギシ会はコミューンの中で最大規模
大体どれくらいの規模でやってるんですか?今は。
今はそこに住んでる人は大体1500人位だと思います。世界的に考えると、コミューンって呼ばれている物の中で言うと圧倒的に多いです。バブルの時代にヤマギシ会は一時物凄い膨張するんですよ。最盛期は多分5000人くらいじゃないですか。
共同生活する人が?
そう。
5000人共同生活っていうのは迫力ありますね。
関東の人はあんまりわかんないんですよ。関西の人たちはその時代のヤマギシの事を多分知ってるので、っていうのは毎年5月に春祭りっていうのをやるんですけど、その祭りっていうのはタダの祭りっていう風にも言っていて、来た人はみんなタダ。食べるものもみんなタダっていうんで、10万人くらい来たんですよ。でJRが臨時列車を出したりとか。関西の人は良く知ってるんじゃないですかね。
ヤマギシ会事件
何か色々事件とかも、紛争っていうんですか、ちょこちょこあったと思うんですけど、あれはどういうような内容だったんでしょうか。
最初の時期はずいぶん昔で、1960年ぐらいなんですけど、ヤマギシ会事件っていうのが起こるんですよ。百万羽が出来たすぐの段階で、これは真相がわかっているような分かっていないような、偽の電報を打ったりして、ヤマギシ会の特講っていう研修会があるんですけど、そこに参加してる人が家族を呼び寄せる為に、病気だとかそういう偽電報を打って、
会員が無所有一体、家族とかも一体にしないといけないからってことで、嘘をついて呼び寄せてみたいな。
呼び寄せてみたいなのを戦略的にやったんじゃないかって言われていて、集まってきた人たちが不法に監禁されているとかって騒ぎだして、それがヤマギシ会事件というので大々的に報道されて、初めて世の中の人はヤマギシっていうものを知るんですね。
それからもう一つ大きいのは、5000人規模に増えた段階でヤマギシズム学園っていう学園を作ってるんですよ。そのヤマギシズム学園には、共同生活をしてる人たちの子供も来ますけど、外部の例えばさっきの研修会、特講を受けた人の子供とかが親から離れてそこで生活するっていうようなことをやってたので、相当な規模に達してたんですよね。
だけど子供の方からすれば行きたいかどうかわかんないわけで、行きたくないとか共同生活が嫌だっていう子たちもいるわけですよ。あまりにも数が多い中ヤマギシ会の学園を運営する側が強行に体罰みたいなものも含めてやったんですよ。
大の事件は学園と子供たちへの体罰の問題と。
そうです。で、調査なんかが入ってヤマギシっていうのは非常に危険であると。しかもそれが丁度オウムの事件が起こった後なんですよ。
オウムの事件で宗教がヤバイ、共同生活がヤバイみたいな雰囲気がある中でヤマギシ会の学校での体罰みたいなのがあって、元々に事件もあったりした中でカルトだみたいな。
そうです。報道がちょっとオウム寄りっていうのもあって、ヤマギシ会って行ってみればわかるんですけれど、門とかないんですよね。勝手に入れる。勝手に入れるって事は勝手に出られるってことで、
監禁も何もないと。
塀があって、その中にみんな閉じこもって、あるいは閉じ込められて生活しているようなイメージがあるんですけど、そうじゃないんですよね。だからちょっとそこらへんが誤解されている部分もあると思いますけど、当時の子供たちからしてみれば、なんで親が自分を捨ててこんなヤマギシに送られちゃったんだっていう風に思ってた子たちもいる。
親と子供は離しているんですよね?
そうそう。地元から離れてヤマギシに行って、ヤマギシから地元の学校に行くとか。そういう生活をしていたんで、親に捨てられたっていう意識はあった。
ヤマギシ会の経済規模は農事組合法人として日本一
ヤマギシ会の今というか、私も一回ヤマギシ会に行ったことが、町田の施設に行ったことがあるんですけど、凄い牛糞とかのエネルギーの販売、年間5000万とかの利益があるっていう話をしてて凄いなーと思いながら、ミルクとかも売ってるし玉子とかも売ってるし、ヤマギシ会の無農薬みたいな事で売ってるんですけど、経済規模というのは?
70億だと思います。広い意味での農業産業というのが、そういうものであげる収益っていうものが基本ですから、最盛期は270億とかそのくらいまでなってたんじゃないですか。デパートに店とかも出してましたからね。
今は無いですね?
今は無いです。そういうカルトとして批判されたんで、
デパートとかも断るようになってしまったと。
だけど今は恐らくヤマギシっていう名前では出てなくて違った形で出てたりするんですよ。例えば松坂ポークっていう豚があるんですよ。この豚が東京なんかでも店で出てるんですよ。
ヤマギシ会っていうとカルトって批判されるから。
松坂ポークっていうのが非常に微妙なね、松坂牛から来てるから割と色々な店で出ています。僕何回も食べたことがあるから。そういう形で世の中にヤマギシの製品というものがヤマギシって形を取らないでも出てるんですよ。
1500人の人で農業物産を売って経済が成り立っているんだ。
村の人たちって大体村っていう表現を使いますけど、みんな豊かなんですよね。だから中心が三重県にありますけど食堂は物凄い立派な巨大旅館の食堂のような所で、もちろんタダだし、なんでも食べられるし、お風呂なんかも大理石のお風呂だったりして、最盛期にそれだけ経済力があったからだと思うんですけど。
例えば今50億円、1500人で割っても一人頭300万とかになるわけですよね。
みんな働き者だし、若い人も育ってきてるので、そう言う人たちが今どちらかというとヤマギシを動かし始めていて、
二世とかっていう事ですか?
そうです。三重県にはヤマギシの製品だけ売ってるスーパーもあるんです。直営で。中規模のスーパーみたいな感じで。そういうような形で農事組合法人としては実質日本一。ヤマギシの中に農事組合法人はいくつもあるので、合わせると日本で一番規模が大きいっていう。そういうものにまで発展をしているんです。
ヤマギシズムについて
特講って先程仰いましたけど、
ヤマギシズム特別講習研鑽会。
それってどういったものですか?
これは1週間にわたって合宿をするわけですよ。そこでヤマギシの係の人がいて、初めて来る時、一回しか参加できないんですけど、そういう参加者に対して問いを仕掛けてくるんですね。それを考えさせる。
禅みたいですね。
そうですね、まあ禅っていうか、腹が立つっていう事を一番問題にしてるんですよ。腹の立たない人間、腹の立たない社会っていうものを作ろうと目指しているから。そうすると特講に行くと2日目に怒り検査っていうのがあって、腹が立つっていうことについて徹底的に話し合うっていう事をやるんですよ。何で腹が立ったんですか?っていう質問から大体始まって、それでみんな答えるじゃないですか。
例えばあいつがムカつくからですとか。
そうそう。そうするとまたヤマギシの人が、何でじゃあその時何々さんは腹が立ったんですかって聞くんですよ。それを徹底してくり返してくる。そうすると、答える側は答えが思い浮かばなくなるわけですよね。そういうのをやっていると不思議な事にあるとき、なんか腹が立たなくなったって思うような瞬間が訪れるんです。その部分を取るとちょっと宗教的っていう。特講を受けた人と受けてない人の考え方の違いっていうのはあると思いますね。
機会があればこのチャンネルでも特講に行ってみる事が出来たらなと思うんですけど、ヤマギシ会の方が入れてくれるかどうか…
いや、特講に関してはどんな人でも受けれます。
本当ですか。撮影とかダメですかね?
撮影は多分NG。昔TBSかなんかが撮影したのがあったかなと思うんですけど、基本的に本人がそこでどういう風に感じるかっていう問題だから、撮ってもわからないかもしれないね。
ヤマギシ会の二世信者
ヤマギシ会は二世がこれから担っていくようになったということですけれども、二世の方が離れちゃったりしないのかとか、あるいはみんな働き者だという風に仰ってたんですけれども、働けなくなった老人とかあるいは介護とかその辺はどうですか?
二世の人では離れる人はたくさんいます。
追いかけられたりとかは。
追いかけられたりとかはしないです。今は割と学校に行くって事に対してポジティブにヤマギシもなっているんですけど、一時凄い伸びてた頃っていうのはどっちかっていうと傾向が原理主義になるわけですよ。
学校なんか行くと汚れると。
親が団塊の世代だから、権力だとか学校だとかそういうのに対して物凄い反発が、自分たちは学歴は高いんだけど反発があるんで、高校までは行けても大学は行けないっていう状況があったから、進学したいっていうんで抜けちゃう奴もいたわけですよ。
18歳の時点で選択をすることになるんですか?
18歳が多いんじゃないですかね。だけど今は大学に行かせているところもあるので、
ヤマギシ会にいながら大学に行ってもいいよと。
そういうような事で環境が変わって来てると思いますけど、抜けた子供たちはいっぱいいます。老人たちは老蘇って呼ばれているんですけど、ヤマギシ会を創立したっていうか中心になっていた山岸巳代蔵って人がいて、その人が生まれたとこがその老蘇っていう地域だったんですけど、老いてもますます盛んという意味でそう言う名前を付けてて、一定の年齢になるともう仕事はしなくてよくて、もう自由に生活できる。
定年みたいな。
そうですね。最近はやってるかどうかわからないんですけど、老蘇の人たちだけで海外旅行に行ったりとか、介護っていう事で言えば中にそういう施設もあるし、
介護施設もあるんだ。
いろんな障害者なんかも若干受け入れていると思いますけど。別に心配はないと。
じゃあお医者さんとかも中にいらっしゃるという事なんでしょうか。
前はいたかもしれないんですけど、その人辞めちゃって反対派に行っちゃったけど、今いるかどうかわかんないんですが大体外で医療はかかる。お金をもらってお医者さんにかかるっていうのが大体。
あんまり中で完結させようみたいな事ではないですか?
そういう思考ではないです。コミューンっていうと自給自足っていうのがまずすぐ浮かぶけど、そう言う考え方とはちょっと違うんです。
社会とも折り合いを付けながらというか、必要なところを補い合いながら見たいな所があると。
本来は理想の社会を作るっていう所にベースを置いているわけですから、社会との関わりっていうのは非常に重要ですよね。
ヤマギシ会を脱会した人が書く本の共通点
なるほど、色々なんか著作が出ました、『カルト村で生まれました。』あれヤマギシ会がモデルだと思うんですけれど、あの辺とかについてはどうですか?
あんまり読んでないんですけど、ヤマギシを辞めた人達の本っていうのは色々出てます。その人たちなりの考え方で書かれてるので、これは別にヤマギシ以外の宗教団体全体ですけど、本書くのは大体出た人ですよね。その人たちの考え方っていうのはやっぱりヤマギシに対して非常に批判的で、良いところは全然見ないというのが多いですから。
ヤマギシ会に地位や上下関係はない
今の指導者層というかはどういう?
若い人たちじゃないですかね。地位とかそういう上下関係っていうのは基本的には無いんですよ。ただ法人の形を取ってるので、法人の理事長とかそういう役職に書類上はついてる人はいます。だけど中では地位の上下っていうのはあるわけじゃないから、リーダーっていうのが誰かっていうのはちょっと難しい。
一時最盛期の頃っていうのは杉本利治って人がいて、その人が精神的指導者みたいなそういう役割を果たしていて、何か問題があったりするとその人に聞くとか、その人のビジョンによって動くとか、その人に信伏してたんですよね。スギモトイズムみたいなのがあって、それによって運動がどんどん加速していった。
だけど杉本さんも結局運動の挫折っていうのがあった段階で亡くなっちゃったんですよね。今はだからそういう指導者的な中心になってる人はいないっていうのが現状じゃないですかね。
今日は色々謎に包まれたヤマギシズムについて、
怖がらずに接触してみて…
どうしたらいいですかね。もし興味がある場合は。
ヤマギシのものが売ってるところ、町田だったら店が出てますから。
僕は町田の方に行ったことがあります。
そういう所に行ってみるっていうのが一番。それからこれは伝統的にそうなんですけど、高田馬場の駅のすぐそばに案内所っていうのがある。そこに行けば案内はしてくれると思います。
なるほど。私はヤマギシ会は結構好きな団体で、興味深く聞かせて頂きました。今日は色々と教えて頂きましてありがとうございました。
宗教.jpでもヤマギシ会の特集を組んでいるので、興味ある方はどうぞ。↓
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