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黒住教は岡山に本部を持つ神道13派の1つに数えられる新興宗教です。新宗教と言ってもその歴史は200年を超え、天理教や金光教に並び幕末三大新宗教と呼ばれた時代もあります …
黒住教と言えば、日拝が有名です。
教祖が天皇から特別に神位を授かった日本でも珍しい宗教で、現在でも政治を含め一定の教団勢力を誇っている宗教団体です。その世界観や宗教的なタブーなどは、信者でなくても参考になる話は少なくないでしょう。目新しい事はなく、新鮮さを信仰に求める人には向いてない、黒住教は色んな意味で保守的な団体のかもしれません。
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黒住教とは
黒住教は神道系の新興宗教です。
黒住教は、日本の新宗教としての歴史は古く神道13派の1つとして数えられ、天理教や金光教と同じ幕末三大新宗教とも呼ばれています。教主と呼ばれる教祖は黒住宗忠で、現在は7代目(黒住宗道)が跡を継いでいます。
祭神は神道系ですから天照大御神、そして他に八百萬神や教祖宗忠神を祀っています。ちなみに初代の教祖は死後(1866)、孝明天皇から従四位下の神階を受け、神となり宗忠神社で祀られています。
宗教活動として目立つようなニュースはありませんが、黒住教は政治活動に熱心で日本会議との繋がりも深いと言われています。ちなみに、文化庁の宗教年鑑(最新版)によると黒住教の信者数は約30万人と公称されています。
黒住教の世界観は、人は天照大御神の分身、つまり神の子だと信仰する事から始まります。太陽をお日様・お天道様と称え崇めてきた国が日本で、黒住教でも日の出を拝む日拝を最も大切な祈りとしています。
黒住教の本部
黒住教の本部は神道山(岡山)です。
住所は岡山市北区尾上で、黒住教にとっての聖地(霊地)となっています。黒住教は教祖が日の出を拝む(日拝)によって天命を授かり、それを立教のきっかけにして生まれた宗教ですから、黒住教の本部で毎日行われる日拝式が有名です。(誰でも参加できます)
本部には教祖の墓だけでなく、信者たちの墓(分骨墓)まであります。また、黒住教に興味がある場合、本部で修行や通信講座を受付ているようです。様々なコースがあり、本格的な100日間の修行から2泊3日の研修など自由度は高いようです。
ちなみに本部にある神殿(大教殿)は岡山建築の巨匠である浦辺鎮太郎が設計し、伊勢神宮(内宮)の古材が使われている事でも有名。
黒住教の葬儀(葬式)
黒住教の葬儀は神道系ですから神葬祭を行います。
黒住教の葬儀に対する考え方として神道と同じく、個人の霊魂を一家の守護神として祀ります。葬儀は神社ではなく自宅か斎場で行い、お悔やみを伝える場合は、仏式のような言葉(冥福、成仏、供養)は使わないので注意しましょう。
また、香典は仏教用語ですが、香典と同じような習慣が黒住教の葬儀にもあり玉串料とも呼ばれています。不祝儀袋の表書きも御霊前や御玉串料と書き、仏教の香典スタイルと若干違う事も押さえておきましょう。
葬儀の祭壇には五色旗を掲げるなど一般的な神道の祭壇と変わりません。葬儀の流れで知っておきたいのは、玉串奉奠があるため作法は一般常識として事前にチェックしておきましょう。
黒住教の教えとは
黒住教の教えは神の子だという考え方が前提です。
黒住教は太陽そのものを崇拝するというよりも、昇る朝日に顕現される万物を生み出す親神として天照大御神を感じとり、日拝によって感謝を捧げることの大切さを教えとして説いた宗教です。また、教祖が作った御七カ条が有名で、やってはいけい7つの決まりがあります。(実は7つではなく8つ)
人が神の子としてあり続けるためのルールみたいなもので、日常生活が修行だと考える黒住教にとって、心が常に健全を保てるよう黒住教のチェックリストは信者にとって必要不可欠なのかもしれません。
- 神国の人に生まれ常に信心なき事
- 腹を立て物を苦にする事
- 己が慢心にて人を見下す事
- 人の悪を見て己れに悪心をます事
- 無病の時家業おこたりの事
- 誠の道に入りながら心に誠なき事
- 日々有り難き事を取り外す事
- 立ち向こう人の心は鏡なり己が姿を移してやみん(御七カ条ではない)
まとめ
黒住教は5つの誠が有名です。
祈り、孝養(親孝行)、奉仕(思いやり)、感謝、反省の5つを行動指針としています。神道系の信仰宗教団体と聞けば、何だか気味が悪いイメージを持つ人も少なくありませんが、よくわからない教義ではなく日本で馴染みのある道徳的な教団も多いんですよ。
あとがき
黒住教は立教が1814年ですから歴史が200年を超えています。
そこで今問題となっているのは黒住教に限りませんが、教典が古くなり現代語訳しないと意味もわかりづらいのが特徴です。日常的に使われていない日本語も多く、若者の信仰離れや少子化と相まって黒住教の信者数は減少してる原因の1つともなっています。
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