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イスラム教の女性は美しい。その一方で、女性差別や服装など理由を知らないイスラム教圏以外の諸国から避難を受ける事も少なくありません。一夫多妻制をも許すイスラム教国、女性の文化その真意とは …
イスラム教の特集はこちらの目次からどうぞ。↓
第5回 イスラム教の聖地は7つ!宗派に共通する3大聖地とは?
第6回 イスラム教徒が世界から注目される理由【2019最新版】
第7回 イスラム教国とイスラム国家の違い【イスラム教の教科書】
イスラム教の女性が一見変わった服装をするのは理由があります。
ただ単に、イスラム教で禁じられているという理由にもその背景があったりするのです。最近、イスラム教の女性に関する国際ニュースが世間を賑わせています。イスラム教の女性(ムスリマ)の価値観や考え方を探ってみました。
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イスラム教
イスラム教(Islam)は、ユダヤ教やキリスト教の影響を受けた唯一神教です。
中東や東南アジアのを中心に国の宗教(国教)と保護を与えている国も多く、その信仰を基にした法律(イスラム法)が施行されている国もあります。イスラム教は、世界3大宗教の1つで、米調査機関ピュー・リサーチ・センターによれば、イスラム教信徒(ムスリム)の人口は18億人と世界のおおよそ4人に1人がムスリムと言うことになります。
他の宗教と違う大きな特徴は、イスラム法でしょう。ここまで強制力のある戒律を持つ宗教と熱心な信仰を持つ信者(ムスリム)の拡大は世界宗教で最も早く、2060年以降は世界最大の規模に拡大するのはイスラム教だと予想するアナリストは少なくありません。
コーラン(クルアーン)
イスラム教にとっての聖典がコーラン(Quran)です。
民法、刑法、行政法などありとあらゆる範囲(例えるなら六法全書と国際法を合わせた内容)にまで及んでいて、イスラム法(シャリーア)の根幹とも言われています。
今回の記事はイスラム教の女性についての特集です。コーランでは、イスラム教の女性に関する服装について下記のような記載があるので紹介しておきます。
慎み深く目を下げて、陰部は大事に守っておき、外部に出ている部分は仕方がないが、その他の美しい所は人に見せぬよう。胸には蔽いを被せるよう。(第24章31節)
これ、預言者、お前の妻たちにも、娘たちにも、また一般信徒の女たちにも、(人前に出るときは)必ず長衣で(頭から足まで)すっぽり体を包み込んで行くよう申しつけよ。こうすれば、誰だかすぐわかって、しかも害されずにすむ。(第33章59節)
イスラム教の第2聖典であるハディース(hadith)にも下記のような記載があります。
成人に達した女性は、ここを除きどの部分も見られてはならない、と言って預言者は顔と手を示された
この事からわかるように、イスラム教では女性を保護する目的も相まり、肌を露出しない信仰が根付いたと言われています。
イスラム教の女性
イスラム教の女性を正式にはムスリマ(muslima)と呼びます。
イスラム法によって肌の露出が禁止される他、女性は親族男性以外に触れられてはいけません。(医療行為は除く)そのため、女性は虐げられているのではないかというイスラム教圏以外からの批判が多いのも事実です。
また、イスラム教の女性はスカーフやヴェールで髪や肌を隠すためイスラム教でない人からすると目立ってしまいます。イスラム教の女性にまつわる文化を紹介します。
イスラム教で女性差別はあるのか
イスラム教で女性差別はあるのでしょうか。
イスラム教で女性が差別されていると思われるのは、服装の義務や社会進出などの制限といった内容もそうですが、いわゆる男尊女卑としてのイメージの象徴となっているのが四人妻まで認めているイスラム教の一夫多妻制でしょう。
日本の女性からすると、歴史的に大奥制度があったのは知っていても現在の価値観として理解できないと言う人も少なくありません。日本で言う所の側室とは違いますが、イスラム教の歴史では当時戦死する男性が多く、夫を失った女性や孤児などを救済策として成立した背景があります。日本でイメージするような一夫多妻制は稀で、実際にはムスリム既婚男性のうち約9割は妻が1人だと言う事は知っておいて損はありません。
イスラム教では男女が同じではないと言う考え方があります。しかし、誤解してはいけないのが、イスラム教では男性と女性は同等の権利を持っており、同等の価値があるとされている点です。例えば、コーランで働くことを義務付けられているのは男性だけで、女性は働いてもよいがそれは義務ではない事など、これを女性差別と解釈するかどうかはイスラム教の全体像をもっと知っていないと判断する事は出来ないでしょう。
イスラム教の女性にとっての人権
イスラム教の女性にとっての人権問題が注目されています。
その最も大きな理由として挙げられるのが「女性に対する暴力」でしょう。その中でも夫の暴力はコーランでも認められています。
あなたがたが、不忠実、不行跡の心配のある女たちには諭し、それでもだめならこれを臥所に置き去りにし、それでも効きめがなければこれを打て。それで言うことを聞くようならばかの女に対してそれ以上のことをしてはならない。(第4章34節の一部)
一見すると、「打て」と記載されているので、イスラム教は女性への暴力を容認するのかと言う解釈となります。
しかし、実際のムスリム達は違った解釈をしています。女性に対する暴力は容認していないのです。文字だけを読めば「これを打て」ですが、実際には「打つ」ことはイスラム教徒であれば不可能であり、仮に女性を打った瞬間から夫は預言者ムハンマドの慣行から逸脱することになってしまいますから、事実上女性を打つことは禁じられた行為となります。
またこの部分は、英語であれば hit ではなく tap や touch と訳される単語と言った方が的を得ています。実際にハディース(イスラム教の第二聖典)にも、預言者は生涯に一度として女性に対し手をあげたことはありません。
イスラム教で女性の服装
イスラム教で女性の服装には特徴があります。
イスラム教では女性の服装に関してシャリーア(イスラム法)で規定され、夫や両親、義理の父親といった親族、性的な欲求を持たない男や幼児以外に自分の体を見せることは禁止されています。聖典コーランには「美しいところを見せないように」とあるだけで、神(アッラー)は具体的に髪の毛をスカーフで覆うよう命じているわけではありません。
一方で、女性の髪もまた魅力的で男性を誘惑するものであり、隠しておくべき「美しいところ(=性的なもの)」だとする考え方はイスラム教だけでなく古来より存在します。イスラム教の考え方として、人間は弱い存在で誘惑に負けやすいものだとされています。
そのため、あらかじめ魅力的な部分を隠しておくことで女性が男性から性的な眼差しを向けられることや、男性が誘惑に負けて罪を犯してしまうことを妨げようと前もって配慮させたのではないかと言われています。
同時に、女性を顔立ちや体型といった容姿ではなく内面で判断するように促すといった宗教(信仰)的な側面もあるようです。
女性は服装で肌を隠す他の理由
女性は服装で肌を隠す他の理由があります。
イスラム教は中東から始まった宗教です。女性ほどではありませんが、男性も肌を露出する服装は控えています。中東という砂漠地帯の強い直射日光から全身の肌を守ることができるため、男女関わらず肌を隠す服装が風習となっています。
また、民族衣装として文化に根付いているため、日本の女性が着物を着るように愛着のある伝統的な服装だという認識がイスラム教の女性にあります。
イスラム教の女性が使っているスカーフ(服装の種類)
イスラム教の女性が頭や体を覆っているスカーフが一般的ですが、形状は地域によって様々です。
イスラム教の女性が使っている代表的な6つのスカーフを紹介します。(地域によって他に細かな呼び方もあります)その内、ニカーブとブルカについては顔が見えないことから欧州では着用を禁止する国もあります。
アバヤ(abaya)
アラビア半島の国々の伝統的民族衣装です。
一般的なアバヤは黒色の生地が多く、サウジアラビアでは女性の権利を厳しく制限している世界有数の国で、女性が外出時には必ず着用することが法律上の義務となっていました。
しかし、2018年2月にサウジの高位聖職者であるアブドラ・ムトラク(Abdullah al-Mutlaq)が「イスラム世界で信仰心のあつい女性の90%以上はアバヤを着用していない、従ってアバヤ着用を(女性に)強いる必要はない」と明言したことが世界中で話題となりました。
ビジャブ(hijab)
イスラム教の女性が使っているスカーフの事をヒジャブ(Hijab)やヒジャーブと呼んだります。
「覆うもの」という意味で使われるアラビア語です。ビジャブはイスラム教の女性が使うスカーフの中で最も一般的な服装です。イスラム教圏では宗教性の強いスカーフを女性がまとうのは当たり前ですが、イスラム教圏以外になると女性の服装として目立ってしまいます。そんな時に、ビジャブはとても手軽でイスラム教の女性たちに重宝されています。
ヒマール(khimar)
ヒマールはヒジャブより、隠す範囲が広がり、背中まで隠すスカーフです。
チャドル(chador)
チャドル(チャードル)はヒマールと違い、顔以外の全身を隠すスカーフです。
主にイランの地域でイスラム教の女性が使うスカーフですが、チャドルのような全身を隠すスカーフがイスラム教圏のドレスコードの基本(1つ)となっています。
ニカーブ(niqab)
ニカーブは全身すっぽりとスカーフで覆い尽くし、目だけを外部に露出する服装です。
厳密に言うと、二カーブは目以外の顔を隠すスカーフ(パーツ)です。構造を説明すると、ニカーブは目の下、鼻の上の位置で一度後ろに紐をまわして後頭部でそれを結び、布を1枚後ろに回し、目の部分だけを露出できるような構造になっています。
ブルカ(burqa)
ブルカはスカーフというよりヴェールの一種と言えます。
その特徴は女性の服装の中では最も露出を抑え、今まで紹介してきたスカーフより民族的な服装だと言っても良いかもしれません。テント状の布で全身を覆いイスラム教徒の女性が肌を他人に見せないようにし、顔の部分のみ網状になっており視覚が確保できるような作りになっています。
番外編;ブルキニ(burkini)
海外旅行のホテルプールやリゾートビーチなどで一度は目にした事がある人も少なくないでしょう。
近年になって定番化しつつあるイスラム教の女性向け水着です。レバノン系オーストラリア人のデザイナー、アヘダ・ザネッティ (Aheda Zanetti) が考案し、イスラームの戒律に合うように手足の先と顔だけしか露出しない、体に密着しないデザインが特徴です。
豪イスラム指導者であるシェイク・タージ・アルディン・アル・ヒアリ (Sheik Taj Aldin al-Hilali) がブルキニをイスラム法において合法(ハラル)であるとの宗教的見解を出して以降、イスラム教の女性に爆発的な人気となり、発売開始の2004年からたった4年で70万着以上が売れたと言われています。
ムスリムファッションが世界的に注目
ブルキニの成功例ではありませんが、世界のファッション業界がムスリムファッションに注目しています。
今までイスラム教の厳しい戒律による服装の自由が現実的に奪われていたと言っても過言ではない状況とのギャップに今、大きな需要が生まれています。Global Islamic Economy Report 2018-19によるとイスラム教の女性によるファッション消費額は2023年には3,610億米ドル(約41兆2,000億円)に達すると予測され、日本でもムスリムファッションと呼ばれその勢いを増しています。
2016年にドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)がイスラム教の女性向けにコレクションを発表した事を皮切りに日本でもユニクロがイスラム教の女性に向けたコレクションを発表したりと、多様なムスリムファッションに触れる機会は、世界各地で確実に注目されています。
イスラム教女性の結婚観
イスラム教は一夫多妻です。
コーランでは下記のように一夫多妻性を認め、それと同時に孤児を養子にすることを進めています。
もし汝ら(自分だけでは)孤児に公正にしてやれそうもないと思ったら、誰か気に入った女をめとるがよい、二人なり、三人なり、四人なり。だがもし(妻が多くては)公平にできないようならば一人だけにしておくか、さもなくばお前たちの右手が所有しているものだけで我慢しておけ。その方が片手落ちになる心配が少くてすむ。(第4章3節)
イスラム教では、結婚が人に精神的、信仰面の安定、成長をもたらすこと、また人間の特性(性欲など)に必要なものを正しい範囲で満たすことができ、不貞行為を回避すること、家庭を持つことはいかに重要で合理的であるか、推奨されている理由は人間の本質に基づくものであり、支えるものという考え方が一般的です。
イスラム教で女性の結婚観として、妻は 夫に対して貞節であること、様々な点で夫の許可を求め、従順であること、夫が不在の時は、妻は夫の財産を守り、家庭(子ども)を守ること、などの役割を果たすようにと言われています。
まとめ
イスラム教の女性で最も目立つのはスカーフでしょう。
しかし、これはイスラム教を土台とした民族衣装と言っても過言ではありません。日本人にとっての着物などが今に残る感覚と共通している部分があるのではないでしょうか。実際に、宗教的に強制されて来ているという感覚はイスラム教の女性たちにはなく、女性の服装の象徴だと喜んで身につけている、着ている人も少なくありません。
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あとがき
イスラム教の女性は美しい。
そう感じる理由はやはり、露出の少なさではないでしょうか。日本の着物女性に通じる、どこか神秘的なものを感じるのは民族衣装としての要素でしょうか。女性の秘密に男性は惹かれてしまうと言いますが、通じる部分があるのではないでしょうか。
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